青春くろーび_02
「青春くろーび」著者のいすみゆつさんから、メッセージを頂きました!

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『青春くろーび』のこと

幼なじみの女の子がいました。
向かいの家に住んでいました。私とは仲がよくて、小学生の頃はよく一緒に遊びました。

彼女は走るのが好きで、中学で陸上部に入ると中距離走の選手になりました。
けれど大会に出ても、いつも予選で敗退していました。
負けたあと、いつも悔しげな顔で、ときには涙を浮かべて帰宅する彼女を何度も見かけました。
私と出くわすと、彼女はそれでも顔を上げて、
「つぎは絶対勝つ」と言って、唇をキュッと、への字に結びました。

彼女は毎朝、毎晩欠かさずトレーニングをしていました。努力家でした。
そして中学最後の競技大会。
その日の夕方、彼女は笑顔で帰ってきました。
「どうだった?」と、私は訊きました。
「ダメだった」と、彼女は笑顔で応えました。
「走ったもん、三年間。超走った。超楽しかった」
夕陽を浴びた彼女はそう言って、カハハッと屈託なく、清々しく笑いました。ほんの少し、汗のにおいがしました。

その笑顔が本当にまぶしくて、心をわしづかみにされました。
陸上に賭けた彼女の三年間。そのかけがえのない時間が生んだ笑顔だったから。
悔しさや苦しさ、痛みを経てたどり着いた笑顔だったから。
それが、きっと、彼女の成長の証だったから。

彼女のその笑顔が忘れられないのです。
今回スポーツを通して、そんな笑顔の物語を描きたいと思いました。
題材は、私自身が経験のある柔道で。
カハハッと、清々しく笑う少女たちの青春と成長の軌跡を。
タイトルは――『青春くろーび』。

いすみゆつ
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そんな、いすみゆつさんの、甘酸っぱい青春の味がするフレッシュでポップな作品「青春くろーび」です。
気になった方は作品紹介ページ、またはAmazon販売ページ(無料で試し読みもできます)へぜひ!

いすみゆつ
ラノベ、一般文芸問わず、青春エンターテインメントに意欲を燃やす物書き。

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